「利回りがいいと言われてワンルームマンションを買ったが、赤字で困っている」
「入居者がいないからマンションを維持するのが大変だ……。」
「ワンルームマンションが供給過多になる前に売却したい!」
ワンルームマンションを購入してみるも、賃貸収入がうまく得られず、早く手放したいと思っていませんか?
少しでもマンションを手放したいと感じているなら、今からマンション売却の準備をした方がいいかもしれません。
ただしマンションを売却するタイミングには気をつけましょう!
せっかく購入したワンルームマンションを、何も考えずに手放してしまうと、あなたが損する可能性もあります。
マンションをなるべく高値で売るには、これからこの記事で紹介する4つのタイミングに注目してみてください。
一つでも当てはまれば、あなたのマンションは今が売りどきかもしれません。
もしワンルームマンションの売却が決まったら、売却手順やマンション売却中にありがちな注意点についてもあわせて確認してみてください。
あとになって「失敗した!」と後悔しなくてすむように、今回はワンルームマンションを売却するタイミングから、売却手順、注意点まで詳しく紹介します!
ワンルームマンションを売却するなら4つのタイミングに注目
冒頭でも紹介したように、現状の賃貸収入がマイナスになっているなら、ワンルームマンションの売却を決断した方がいいです。
ただしせっかく売却するのですから、高値で売れるようにタイミングを見計らいましょう。
ワンルームマンションが高値で売れるタイミング!
- 2021年の東京オリンピック開催までに売る
- ワンルームマンションや土地の需要が高まったときに売る
- マンションの所有期間が を超えたら売る
- マンションのローン金利が下がってから売る
もし売却のタイミングを待つ余裕がない方は、このあとにも紹介する買取を行ってみてください。
高値で売るのは難しいですが、買取なら最短3日ほどでワンルームマンションを現金化できます。
2021年の東京オリンピック開催までに売る
ここ最近で不動産市場がもっとも上昇したのは、2020年の1~3月です。
これは2020年夏の東京オリンピックに向けた価格の高騰で、本来なら3月のピーク以降は不動産市場がほぼ横ばいで落ち着くと考えられていました。
ですが2020年の新型コロナウイルス感染症拡大で、オリンピックの開催が2021年7月まで延期されたため、不動産市場は2021年夏に向けてまだまだ伸びしろがあると考えられます。
2020年内はコロナによる外出自粛で景気のめぐりが悪くなっているため、市場推移は多少凸凹するかもしれませんが、価格が完全に落ち込むことはないでしょう。
コロナ明けに向けて今から売却の準備を進め、2021年7月までをメドに売却活動を行えば、比較的高値でワンルームマンションを売却できるかもしれません。
ただし2021年7月までに、どこのタイミングでマンションを売却するかは、中古マンションの価格推移を常に確認しながら判断してみてください。
土地の需要が増加する見込みのあるときに売る
投資目的でワンルームマンションを探している買主は、土地の需要に着目しながらマンション購入を検討しています。
なぜなら購入したマンションが、入居者を集客しやすい場所に立地していないと、収入にならないからです。
なのでワンルームマンションを利用する、学生や独身のサラリーマンなどに向けて需要のある土地に立地している必要があります。
- 近くに新しい駅ができる
- 近々大型商業施設が開業される
- エリア内で飲食店などの店舗参入が増える
- オフィスビルの建設が続いている
- ◯◯大学のキャンパスが新たに新設された
などといった、マンションのニーズの高まりそうな要件がそろっていれば、マンションの購入検討者も増えるでしょう。
ワンルームマンションの周辺エリアで、建設予定の建物を一度調べてみたり、不動産会社に飲食店向けテナントの稼働率について尋ねてみるのもいいかもしれません。
マンションの所有期間が5年を超えたら売る
じつはワンルームマンションを所有している期間によって、マンション売却後に支払う譲渡所得税が変わります。
譲渡所得税とは、マンションを売却して得た利益(譲渡所得)に対してかかる税金のことです。
譲渡所得と譲渡所得税の計算は以下の式で求められます。
譲渡所得税には「所得税」「都市計画税」「住民税」の3つが含まれており、このうち「所得税」と「住民税」を計算するのにかかる税率が所有期間によって違います。
所得税 | 住民税 | |
---|---|---|
5年以下(短期譲渡所得) | 30% | 9% |
5年超過(長期譲渡所得) | 15% | 5% |
たとえば譲渡所得が500万円だった場合の譲渡所得税額は、短期譲渡所得で約198万円、長期譲渡所得で約101万円です。
所有期間が5年を超えているかどうかで、税額がおよそ2倍にもなるので、必ずマンションの所有期間を確認してから売却しましょう。
ただし売却するマンションが投資用のものではなく、居住用のマンションであれば、譲渡所得税を控除できる特例もあるので、一度確認してみてください。
マンションのローン金利が下がってから売る
ワンルームマンションを購入した際に、不動産投資ローンを契約された方も多いのではないでしょうか?
もし今もローンの返済を行っているのであれば、返済金利が下がったタイミングで売却をするとマンションの価格が上がります。
なぜなら収益還元法で計算した場合、利息を低く抑えると実質家賃収入が高くなり、マンションの価格を高く計上できるからです。
といわれても、何がなんだかよくわからないと思うので、まず収益還元法の仕組みから説明しましょう。
収益還元法とは、マンションを購入した買主が将来得られる収益を予測して、マンションの価格を計算する方法のことです。
収益還元法でマンション価格を求めるとき
(家賃収入-費用)÷表面利回り=マンション価格
計算式にある「費用」には、マンションの管理費や維持費などのマンションに関わる費用が含まれており、ローンの返済利息もその一つです。
そのためローンの返済金利が下がると、「費用」に含まれる利息も低くなり、そのぶんマンションの価格が上がります。
実際に計算してみないことにはイメージできないと思いますので、具体的な例をあげて計算してみましょう。
たとえば、金利3%のローン1000万円を契約して2000万円のワンルームマンションを購入し、年間家賃収入が50万円だとします。
このときの「家賃収入」「費用」「表面利回り」を、収益還元法の計算式に当てはめて計算します。
- 家賃収入
50万円 - 費用(ローンの利息)
1000万円×3%=利息30万円 - 表面利回り
50万円÷2000万円=表面利回り2.5%
(家賃収入50万円-費用30万円)÷表面利回り2.5%=マンション価格800万円
※計算を簡単にするために、ローン以外の費用計算はしていません。
上にあげた例を、収益還元法で計算するとマンションの価格は800万円になります。
では例にあげた金利を3%(利息30万円)から2%(利息20万円)に下げて計算してみましょう。
(家賃収入50万円-費用20万円)÷表面利回り2.5%=マンション価格1200万円
このように、金利が1%下がっただけでマンション価格は400万円も上がるのです。
もちろん費用に含まれるのは利息だけではないので、例のように簡単な計算にはなりませんが、金利が下がればマンション価格が上がるイメージはできましたか?
ローン返済中に金利の下がるタイミングがあれば、機を逃すことなくワンルームマンションの売却をしてください。
ワンルームマンションの売却方法と7つの手順
ワンルームマンションを売却するタイミングはつかめたでしょうか?
もしマンションを売却する時期がおおよそ決まったら、売却方法と手順について理解しておきましょう。
まずはワンルームマンションの売却方法について紹介します。
売却方法には不動産会社の「仲介」による売却と、「買取」による売却の2つあります。
2つの売却方法の違いは、誰にマンションを売却するかです。
「仲介」は不動産会社を通して居住目的の購入者、または投資家に対して売却し、「買取」は不動産会社や買取業者に対して売却します。
「仲介」と「買取」のどちらにするかは、以下を参考にしてみてください。
「仲介」がオススメな人
- 投資家と居住目的の購入者の両方をターゲットにしたい人
- 入居者がいる状態で売却する人
- 使用状態のいいマンションを持っている人
「買取」がオススメな人
- 今すぐマンションを手放したい人
- 使用状態が悪いマンションを持っている人
どちらがいいか決まりましたか?
決まれば、ここからは売却手順について紹介していきます。
「仲介」も「買取」も売却する手順はほぼ同だと思って、読んでもらえたらと思います。
1. エリア内にある競合物件から相場価格を調べる
いざ売却をスタートさせる前に、マンションがいくらで売れるのかを調べていきましょう。
まず収益還元法から、あなたのマンションがいくらで売れるのか計算してみてください。
収益還元法については先ほど紹介しましたが、あらためて計算式を記載しておきます。
(家賃収入-費用)÷表面利回り=マンション価格
ちなみに収益還元法で計算した東京と大阪の、ワンルームマンションの価格相場は次のとおりです。
東京の相場 | 大阪の相場 |
---|---|
1900万円 | 1160万円 |
※実際の家賃相場と利回り相場から計算したものです。
おおよそのマンション価格がわかったら、次はあなたと似たような条件で売りに出している競合物件の価格を調べ、いくらで売るかをイメージするようにしておいてください。
相場の下調べを怠ってしまうと、販売価格を決めるときになって、不動産会社の意見に流されやすくなってしまうのでしっかり調べておきましょう。
2. ワンルームマンションの査定を依頼する
相場価格を調べ終わったら、さっそくワンルームマンションを査定に出してみましょう。
査定というと、マンションの市場価値を調べるために行うもの、と思っている方も多いのではないでしょうか?
もちろんマンションの価格を調べるために査定をするのですが、査定でわかるのは価格だけではありません。
査定では、査定を依頼した不動産会社が信頼できる会社かどうかも判断します。
じつは不動産会社によって査定する方法は微妙に違います。
部屋の間取り図を見ただけで査定額をはじき出す不動産会社もいれば、室内だけでなくマンションの共有スペースまで見てトータル的に査定を出す不動産会社もいるでしょう。
査定の出し方にいい悪いはないですが、査定を行う不動産会社に対して、少なくとも以下の4つはチェックしておいてください。
- 提示した査定結果の根拠を説明してくれる
- マンションの室内・室外を念入りにみて査定している
- ワンルームマンションの売却について詳しい知識を持っている
- 話をしていて愛想があって印象がいい
以上を参考に、信頼できると思った不動産会社に査定を依頼してください。
3. 複数の不動産会社と一般媒介契約を交わす
査定をして信頼できる不動産会社は見つかりましたか?
見つかれば、不動産会社に正式にマンション売却を依頼するために、媒介契約を交わしましょう。
媒介契約には種類がありますが、ワンルームマンションを売却するなら一般媒介で契約するようにしてください。
一般媒介契約は、専任媒介に比べて複数の不動産会社に売却を依頼できるので、ワンルームマンションの購入を検討している買主が見つけやすくなります。
ですが不動産会社からすれば、複数の会社に売却依頼されると、お客を他社に取られてしまう可能性があるため、一般媒介契約を嫌がる不動産会社も多いです。
不動産会社は「専任媒介契約での売却活動を優先的に行っています」などと言って専任媒介契約を進めてきますが、少しでも高く売却するなら一般媒介で契約しましょう。
「仲介」ではなく「買取」でマンションを売却するなら、媒介契約は交わしません!
「買取」は不動産会社に対して直接売却するので、このまま売買契約を交わしましょう。
4. 不動産会社と協力して売却活動を行う
媒介契約を交わしたら、いよいよマンション売却に向けて動いていきます。
マンションをできるだけ希望価格で売却するなら、不動産会社と密に連絡を取り合って、売却活動を行ってください。
まず、誰に対してマンションを売却するのかを決めましょう!
これから居住目的の購入者に向けた売却活動と、投資家に向けた売却活動の両方を紹介するので、どちらか決めたほうにあわせて売却活動を行ってください。
居住目的の購入者に向けた売却活動
正直にいうと居住用のマンションとしてワンルームを購入する人は少ないです。
単身者であっても、最低1LDK以上の間取りで探すことが多いでしょう。
ただし、居住用としてワンルームマンションを購入する人がまったくいないとも限りませんから、居住目的の購入者向けに準備しておくものいいかと思います。
居住目的の購入者に向けた売却活動をする際は、次のことを意識してみてください。
- 内覧の前に部屋に汚れや欠陥がないか確認する
- 部屋の写真をキレイに撮影し物件情報に掲載する
- マンションの共有スペースが散らかっていないか確認する
- マンションの販売価格が高すぎないように設定する
とくに意識してほしいのは4つ目のマンションの販売価格です。
マンションの売却相手が投資家なら、販売価格が多少高くても土地の需要などを見て購入してくれるかもしれませんが、居住目的の購入者相手だと価格重視になることが多いです。
たとえばあなたが売りに出した価格で、1LDKのマンションを購入できるなら、わざわざあなたのワンルームマンションを選ばないでしょう。
居住目的の購入者に向けてマンションを売却するときには、販売価格に意識して料金設定を行ってみてください。
投資家に向けた売却活動
投資家に向けた売却となると、マンションの間取りや設備で購入が決まるのではなく、同じマンション内の入居者率など、よりビジネスライクなやり取りで購入が決まります。
少し堅苦しい感じはあるかもしれませんが、居住目的の購入者に向けて売却活動を行うよりかは、売却率は高いです。
とくに入居者がいるまま売却する物件は、マンション購入後の家賃収入がすでに確定しているので、買主が見つかりやすいでしょう。
ただ入居者がいると部屋の中を見られないため、買主が部屋を内覧できないデメリットがあります。
もしマンション売却後に不具合が出た場合は、あなたが責任を負うこともあるので覚えておきましょう。(契約不適合責任)
以上のことを踏まえた上で、投資家に向けた売却活動を行ってみてください。
- 同じマンション内の入居者率を調べておく
- 内覧のときに買主と直接会って話をしてみる
- 投資不動産セミナーに参加してマンションに興味のある人を探す
不動産会社も売却活動は行いますが、あなた自身も売却活動を行うと、早く買主が見つかります。
自分で積極的に投資不動産などの投資家が集まりやすいセミナーやイベントに参加して、あなたのマンションに興味を持ってくれる人がいないか探してみましょう。
ただし不動産会社も同時進行で買主を探しているので、買主が複数現れないように、個人で売却活動を行うときは、必ず不動産会社と連絡を取り合いながら行ってください。
5. 不動産会社の説明を聞いてから売買契約を交わす
ワンルームマンションの購入者が見つかったら、いよいよ売買契約を交わすわけですが、その前に契約の中身について、不動産会社からしっかり説明を受けましょう。
売買契約の前に説明されるのは、重要事項説明書と売買契約書への記載事項についてです。
ほとんどの場合、売買契約を交わす当日にこれら2つの説明を受けるのですが、重要なことが書かれている割には説明を受ける時間が短いです。
なので事前に予習をし、いきなり説明されても理解できるようにしておきましょう。
今から、重要事項説明書と売買契約書に記載されている重要な箇所だけ説明するので、軽く目を通しておいてください。
重要事項説明書のとくに重要な記載事項
敷地の権利 | マンション敷地内の権利の種類について(所有権、地上権など) |
---|---|
専有部分の用途 | ペット飼育可など、専有部分の利用制限に関すること |
特定所有者に対する 費用負担の減免 |
修繕費や管理費など、マンション維持に必要な費用を特定の者のみ減免する規約について |
修繕積立金と既存の積立額 | 修繕積立金の額とすでに積み立てられている金額の説明 |
管理費用の額 | 所有者が負担する通常の管理費用について |
維持修繕の実施状況 | 建物の維持修繕がされた記録に関する説明 |
重要事項説明書には、「取引物件」「取引条件」「マンション売買における追加説明」など買主に向けた内容の記載があります。
なので重要事項説明書は基本的に買主にしか説明がされません。
ですが重要事項説明書には、売主にも関わる重要な記載があります。
買主との認識のズレをなくすためにも、重要事項説明書が説明される際には、あなたも同席したほうがいいでしょう。
売買契約書のとくに重要な記載事項
売買代金以外に授受する金銭 | 手付金などに関する説明 |
---|---|
契約解除の定め | 契約を解除した場合の説明 |
損害賠償額の予定と違約金 | 契約解除などによる損害賠償額に関する定めや、違約金に関する説明 |
危険負担 | 天災によりマンションの引き渡しができなかった場合の負担について |
契約不適合責任の概要 | マンションに欠陥が見つかった場合における責任の履行について |
重要事項説明書は買主のみに説明されますが、売買契約書は買主と売主の両方に説明がされます。
売買契約書にある記載事項でとくに注意してほしいのが、上にあげたお金に関わる事項です。
よほどのことがない限り、売買の契約解除や損害賠償の請求はないと思いますが、説明を受けた内容について、きちんと理解をしておきましょう。
6. マンションの決済と引き渡しを行う
マンションの代金決済日と引渡し日は、基本的にはマンションの決済と引き渡しは同時に行われます。
無事にマンションの引き渡しまで行えるように、決済日と引渡し日に必要な書類を事前に用意しておきましょう。
マンション引き渡しに必要なもの
- 代金の振込先銀行口座の通帳
- 印鑑
- 印鑑証明書
- 仲介手数料
- ローン契約時の実印(抵当権抹消手続きに必要)
- 顔付きの身分証明証(抵当権抹消手続きに必要)
ローン残債のあるマンションを売却する場合、抵当権を外すために、決済から引き渡しまで少し時間を空ける必要があるので、買主と引渡し日について事前の確認を行ってください。
ではマンション決済から引き渡しまでの流れをみていきましょう。
- 売主から買主へ所有権移転登記が行われたことを確認して署名する
- マンションの売却代金を決済する
- 代金が銀行口座に着金したことを確認する
- 不動産会社に仲介手数料の支払いを行う
- マンションの鍵を買主に渡す
※決済と引き渡しを同日に行った場合の流れです。
不動産会社立ち合いのもと決済と引き渡しを行うので、とくに迷うことはないとは思います。
ただし、代金の支払いを確認できてからマンションを引き渡すこと、引き渡しの鍵はスペアキーもあわせてすべて渡すことの2点には十分に注意してください。
7. 年度末になったら譲渡所得の確定申告を行う
ワンルームマンションを引き渡した時点で、マンション売買については一通り完了ですが、年度末に向けた確定申告についても紹介をしておきます。
確定申告と聞くと面倒に思う方も多いと思いますが、申告しないと年度分の税金の計算ができないため、マンション売却後の確定申告は必要です。
確定申告間近になって、慌てて申請をしないで済むように、必要書類の確認または準備をしておきましょう。
投資用マンション売却の確定申告で必要な書類
- 申告書B第一表、第二表
- 申告書第三表(分離課税用)
- 譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)[土地・建物用]
- マンション購入にかかった費用の明細
- マンション売買したときの売買契約書
- 賃貸契約書
- 家賃の送金明細書
- 売却したマンションの税金納付通知書
- 不動産投資ローンの返済表
- マンションの管理費や修繕積立金の証明書類
- 譲渡対価証明書
確定申告までにまだ余裕がある場合は、上記の書類を用意しておくだけでもいいですが、今のうちに確定申告書に必要な計算等しておくと、あとになって楽かもしれません。
国税庁発行の確定申告書の記載例があるので、実際に記入をしてみてください。
ワンルームマンションの売却に失敗しないための注意点
ワンルームマンションを売却する流れはイメージできましたか?
売却のイメージができたら、次はワンルームマンションの売却に失敗しないための、対策をしていきましょう!
じつは、マンションを売却する上で気をつけるべき注意点がいくつかあります。
- ワンルームマンションの売却が得意な不動産会社に依頼する
- 複数の不動産会社にマンション査定を依頼する
- マンションを早く手放すなら買取または買取保証付きで売却する
- サブリース契約を解約してから売却する
- 事前にマンション売却にかかる費用や税金の計算をしておく
注意点をいくつかピックアップしましたが、あなたのワンルームマンションを売却するためにもっとも注意してほしいのは、不動産会社選びです。
不動産会社選びに失敗すると、どれだけ売却活動を行ってもなかなか買主は見つかりません。
不動産会社選びを第一に考えながら、これから説明する上記5つの注意点について確認してみてください。
ワンルームマンションの売却が得意な不動産会社に依頼する
全国にはマンション売却が得意な不動産会社はたくさんあります。
ですがそのほとんどが、居住用マンションの売却を得意としていることが多く、投資用のマンションだとあまり力を入れていないことも多いです。
居住用と投資用だとマンションの購入者層が違い、売却活動の戦略も変わってくるので、売却するなら、投資用マンションの売却が得意な不動産会社を選ぶようにしてみてください。
複数の不動産会社にマンション査定を依頼する
マンション売却を依頼する不動産会社は、査定を依頼した不動産会社の中から選びます。
なので査定依頼した会社が1社だと、他の不動産会社と比較することなく売却依頼をすることになるので、本当に自分の選んだ不動産会社が、いい会社なのかどうかわかりません。
信頼できるいい不動産会社を選ぶなら、5,6社に査定を依頼するようにしましょう。
マンション査定を依頼したら、不動産会社が査定する様子をみて信頼できる不動産会社かどうかを見極めましょう。
マンションを早く手放すなら「買取」で売却する
記事の中で少し触れましたが、マンションを売却する方法には「仲介」と「買取」の主に2つあります。
もし、一刻も早くマンションを手放したいのであれば、「買取」による売却方法がオススメです。
買取なら不動産会社に直接売却する方法なので、仲介と違って売却活動がなく、最短3日で売却できるでしょう。
ただし買取には2つの注意点があります。
「買取」で売却する注意点
- 「仲介」で売却するのに比べて60~80%ほどの価格にしかならない
- 不動産会社を仲介して買取業者に買い取られると仲介手数料がかかる
不動産会社は、ワンルームマンションを買い取ったあと、再販するなどして収益を上げなければなりません。
ですが再販するにはそれなりの費用がかかります。
そのため、マンションを通常の価格で買い取ってしまうと、不動産会社側の利益回収が難しくなり、結果的に安い価格で買い取られてしまうのです。
また、不動産会社を仲介した買取業者にマンションを売却すると、仲介手数料がかかるので、手元に残る金額がさらに減ります。
「買取」はすぐにマンションを手放せますが、その分金銭的な面で損をすることがあるので、よく考えてから利用するようにしましょう。
サブリース契約を解約してから売却する
賃貸業をしている人の中には、家賃保証を目的にサブリース契約をされている方もいるのではないでしょうか?
サブリース契約をしたままマンション売却することもできますが、可能であれば契約を解除してからマンション売却をしてください。
近年サブリース契約による賃料トラブルが増加しており、消費者庁からも警告が出されています。
そのこともあり、投資用マンションの購入検討をしている買主は、サブリース契約付きの物件を嫌がるのです。
またワンルームマンションを居住目的の購入者に売却する場合は、サブリース契約を解除しなければ売却できません。
まずはサブリース会社に、マンション売却することを伝えて、解除できないか相談してみてください。
サブリース契約は民法に守られており、正当な理由がない限り契約を解除するのは難しいかもしれませんが、粘り強く問い合わせて交渉しましょう。
事前にマンション売却にかかる費用や税金の計算をしておく
不動産投資ローンの残債がある状態で売却する方は、マンション売却にかかる費用や税金の計算をしてから売却をはじめてください。
マンションを売却したお金でローンの一括返済ができたとしても、売却にかかる費用まで補えない場合は、あらたにローンを契約して支払わなければなりません。
売却にかかる費用と税金、ローン残債を計算し、今のワンルームマンションを最低でもいくらで売らなければならないのかを把握しましょう。
【例】1700万円で購入したワンルームマンションを、700万円のローン残債を残して1500万円で売却したとき
仲介手数料 | 56万1000円 (1500万円×3%+6万円+消費税) |
---|---|
印紙税 | 1万円 (1千万~5千万以下の印紙税) |
司法書士費用 | 3万円 (依頼する司法書士によって異なる) |
登録免許税 | 4000円 |
繰上返済手数料 | 1万5000円 (銀行によって異なる) |
譲渡所得税 | 0円 (購入額より売却額の方が低いためかからない) |
ローン残債 | 700万円 |
支出額 | 762万円 |
※マンション売却にかかる詳しい費用はこちら
上にあげた例で計算すると、マンション売却には762万円かかり、売却した費用で十分に補えることがわかります。
このようにして、あなたのワンルームマンションを売却するのにかかる費用と税金を、一度計算してみてください。
【まとめ】ワンルームマンションの売却ならまずは不動産会社に相談!
ここまでの説明で、ワンルームマンションの売却についてイメージできたでしょうか?
ワンルームマンションを所有して不安なことも多いかと思いますが、まずは不動産会社に相談してみましょう。
記事の中でも紹介した株式会社東・仲をはじめ、投資用ワンルームマンションの売却を専門としている不動産会社なら、あなたの不安や悩みにも相談に乗ってくれます。
HOME4Uのような不動産情報サイトを利用して、複数の不動産会社へ相談してみましょう。
ただし相談する不動産会社は、あなたが信頼できると思った不動産会社のみにしてください。
悪徳不動産会社につかまってしまうと、いいように言い含められて、あなたが満足する形で売却が進まない可能性もあります。
まずはワンルームマンションを査定に出し、査定の様子から信頼できる不動産会社が見つかったら踏み入った相談をするようにしましょう。
あなたのワンルームマンションが、無事に売却できますように!