不動産売却に必要な費用

「家の売却にはどんな費用がかかるんだろう……」

「空き家になっている実家、処分するにも結構お金がかかりそうだな……」

「不動産の売却なんてやったことないし、どのくらい費用がかかるのか心配だな……」

おそらく多くの方は、不動産売却がはじめて、もしくは売却経験があるけれどあまり慣れていないかと思います。

ですので、不動産売却にどんな費用がどれくらいかかるのかイメージしにくいのではないでしょうか。

不動産を売却すると、売れた代金を手にすると同時に、売却にかかる費用を支払う必要があります。

有名なのは不動産会社に支払う仲介手数料ですが、仲介手数料以外にかかる費用もあるので注意が必要です。

後になって「知らなかった!」「そんなの払えない!」と焦ってしまわないように、今回は不動産売却の際に必ずかかる費用と、場合によってかかる費用を分けて詳しく解説していきます。

不動産売却にかかる費用を事前に理解しておくことで「こんなはずじゃなかった」という後悔を防ぎ、はじめての不動産売却でも安心して納得の取り引きができるように準備していきましょう!

不動産売却に必要な費用は大きく5つ

まず不動産売却に必要な費用で、必ず用意するべき費用が5つあります。

不動産売却の流れと費用

ここで紹介する5つの費用は、売却したい物件がマンションでも戸建住宅でも、共通してかかる売却費用です。

1つずつ解説していきますね!

1. 不動産会社へ支払う仲介手数料

不動産売却に必要な費用の中でもっとも比率の大きなものが、仲介手数料です。

不動産会社を通してあなたの物件を売却した場合、その成功報酬として不動産会社へ仲介手数料を支払います。

ただし仲介手数料は、売買契約が成立しない限り支払う必要はありません。

仲介手数料を支払うタイミングは、物件の契約時に50%、そして物件引き渡し時(決済)に残りの50%を支払います。

※物件引き渡しの際に100%の場合もあります。

不動産会社へ支払う仲介手数料は下記の計算式で計算できますよ。

仲介手数料の計算式

売買物件価格×3%+6万円(+税)=仲介手数料

※物件の売却価格が400万円以上の場合。物件価格が400万円以下の場合は異なります。

仲介手数料の計算方法は、宅地建物取引業法によって決められたもので、不動産会社が報酬として依頼者から受け取れる上限額となります。

ですので不動産会社によっては、この計算式で算出された仲介手数料より、実際の手数料が少なくなる場合もあるのです。

仲介手数料の中には、通常の仲介業務で行う内容として、物件情報を掲載したチラシ作成やインターネット媒体での広告、購入希望者への物件案内や契約書作成などを含みます。

追加で支払う費用は、基本的にはありません。

仲介手数料の追加に注意

一部例外として、「遠方の物件を紹介する際にかかる仲介業者側の交通費は実費分を別途請求する」などがあります。後のトラブルとならないよう、売却物件を仲介業者へお願いする際に結ぶ媒介契約の際に、しっかりと追加費用発生の場合を特約で決めておくと安心です!

2. 売買契約書に貼る印紙税

続いて、印紙税について解説します。

国税庁は、印紙税を以下のように説明しています。

印紙税とは、日常の経済取引に伴って作成する契約書や金銭の受取書(領収書)など特定の文書に課税される税金です。

不動産売買も、売買契約書を作成するので、印紙税の納税が必要です。

令和4年3月31日までの間に作成される契約書については、印紙税が軽減されています。

印紙税の詳細は、下の表をご確認ください。

印紙税の税率

不動産売買契約書の契約金額 本来の税率 軽減後の税率
10万円超50万円以下 400円 200円
50万円超100万円以下 1,000円 500円
100万円超500万円以下 2,000円 1,000円
500万円超1千万円以下 1万円 5,000円
1千万円超5千万円以下 2万円 1万円
5千万円超1億円以下 6万円 3万円
1億円超 5億円以下 10万円 6万円

※ 軽減後の税率は平成26年4月1日~令和4年3月31日まで適用

ちなみに物件の売買契約書は、通常の場合「売主用」と「買主用」の2通作成します。

売主は自分用の契約書1通に印紙を貼り納税します。(逆もしかり、買主は買主用の契約書1通に印紙を貼り納税。)

つまり契約書は2通ありますが、印紙代は1通分のみ用意すれば大丈夫です。

3. 抵当権抹消手続き費用(司法書士への報酬含む)

不動産の売却を考えている方からこんな質問をいただくことがあります。

サザエ

住宅ローンの残債がまだ残っているんだけど、うちの家は売れるかな?

結論からいうと、必要な手続きをとれば、住宅ローンの残債があってもお家の売却活動をはじめることは可能です。

ただ住宅ローンの残債があるということは、登記上で抵当権がついているということです。

つまり、お家が銀行の担保にとられているわけですね。

いつ銀行に差し押さえされるかもわからない家なんて、誰も買いたくないですよね?

ですのでお家の売却の際には、住宅ローン残債を一括で支払い、抵当権を外す必要があります。

よくあるケースとしては、物件の売買代金を充当し、残債を一括で支払う方法。

残債を一括で支払い、住宅ローンを完済すると同時に抵当権の抹消登記を行います。

抵当権の抹消登記とは、「抵当権を外す」という意味です。

これで安心して買主さんにお渡しできますね。

ちなみに抵当権抹消登記の手続きをする際は、登録免許税というものを国に収めます。

登録免許税とは、「この不動産は○○が所有していますよ」と公的に登録して(登記)示す際にかかるもので、収入印紙を用いて収めます。

抵当権抹消登記にかかる登録免許税は、不動産1件につき一律1,000円。

一戸建て住宅の場合、一般的には土地と建物の両方に抵当権が設定されているので、不動産2件分の2,000円が必要です。

注意したいのは、売却物件がマンションの場合。

マンションの場合、建物が複数の土地にまたがる形で建てられていることがあります。

もしマンションの建っている土地が、登記簿上2つに分かれていたら、マンションと土地2つ分として3,000円の登録免許税を支払う必要があるので注意してください。

また抵当権抹消登記の手続きは通常、司法書士へ依頼しますが、その際には司法書士への報酬も必要です。

司法書士への報酬は、相場として1~3万円程を想定しておくとよいでしょう。

4. 住宅ローン一括返済手数料

上記で、抵当権抹消のためには、登録免許税や司法書士への報酬がかかることを解説しました。

ですが抵当権抹消の手続きをするには、もう1つ費用がかかります。

それは、住宅ローンの一括返済手数料です。

抵当権を外すために、住宅ローンを一括で返済するには、銀行への手数料として「住宅ローン一括返済手数料」を支払わなければいけません。

住宅ローン一括返済の手順は以下の流れです。

住宅ローン返済の手順

  1. 住宅ローンを借りている銀行へ「一括返済をしたい」と申し込みをする
  2. 申し込み後、所定の書類を準備する
    (銀行は金利の再計算を行って返済額を知らせてくれる)
  3. 返済額を銀行へ一括で支払うと同時に、抵当権抹消手続きを行う

手続きの際は、銀行の窓口へ行くよりもインターネットバンキングを利用する方が手数料を抑えられますよ。

住宅ローン一括返済の銀行別手数料

銀行名 繰上返済方法と金額
三井住友銀行 SMBCダイレクト
5,500円
窓口(専用パソコン)
11,000円
窓口(書面)
22,000円
三菱UFJ銀行 インターネット
16,500円
テレビ窓口
22,000円
窓口
33,000円
イオン銀行 イオン銀行ダイレクト
55,000円
新生銀行 新生パワーダイレクト
無料
※安心パックWを利用している場合は、借入から5年以内に繰上返済すると165,000円
みずほ銀行 みずほダイレクト(インターネットバンキング)
無料
みずほダイレクト(テレホンバンキング)
33,000円
店頭
33,000円

物件の売買代金をもって住宅ローンの一括返済を行うのであれば、物件の引き渡し手続きを銀行内で行い、住宅ローン残債の精算・一括返済手数料の支払い・抵当権抹消を同時に行うことになります。(売主、買主、不動産会社担当者、司法書士、銀行担当者が同席します。)

5. 引越し費用

不動産売却に必要な費用、残るは引越し費用です。

不動産の売買に直接関係する費用ではありませんが、売却から新しい家に済むまでに必要な費用で、かつ高額な出費となるため、引越しにかかる費用も考慮して不動産売却の手続きを進めていただきたいと思います。

引っ越し費用はお住いのご家族状況や、家財の量によって変わりますが、少なくとも10万前後かかるものと考えておきましょう。

「引っ越し侍」というサイトでは、荷物の量、引っ越し時期、引っ越しの走行距離を入力すると、引っ越しにかかる費用を簡単にシミュレーションしてくれます。

引越し費用に関するポイントとしては、引っ越しシーズンとなる繁忙期(2~4月)には料金が高くなる傾向です。

引っ越し時期の調整ができるなら、繁忙期を避けたほうが費用を抑えられるでしょう。

不動産売却にかかる費用の計算例

「不動産売却に必要な費用は大きく5つ」で紹介したことを踏まえて、なるほど一家を例に、不動産売却にかかる費用を計算してみましょう!

マスオ

僕たちなるほど一家の家は、築8年の木造2階建ての戸建。僕の転勤が決まりお家を売却することにしました。不動産屋さんからの査定額は2,300万。住宅ローンの残債は残り1,500万円あります。

では実際に2,300万で売れた場合、売却費用はいくらになるのでしょうか?

なるほど一家の不動産売却にかかる費用

仲介手数料 825,000円
2,300万円×3%+6万円(+税)
印紙税 10,000円
住宅ローン一括返済手数料 30,000円
抵当権抹消登記 20,000円
登録免許税 2,000円
引越し費用 125,000円
合計 1,012,000円

※ 仮の想定金額です

なるほど一家の不動産売却にかかる費用は約100万円。

住宅ローンの残債が1,500万円あるので、売却時には約1,600万円必要となります。

不動産が2,300万円で売れたので、2,300万円から売却時に必要な1,600万円を差し引くと、手元に残る金額は700万円となるでしょう。

このように不動産屋さんからの査定額と住宅ローン残債の金額がわかれば、不動産売却にかかる費用の目安がわかります。

まずはあなたの家がいくらで売れるのか確かめるために、不動産査定を受けてみましょう。

不動産査定は、ネットで気軽に申し込める一括査定が便利です。

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あなたの売却物件は該当する?ケース別に必要な費用例

上記では不動産売却に必要な費用5つを解説しました。

「売却にかかる費用はもうないでしょ?!」と言われてしまいそうですが、実は場合によってはさらに費用がかかることもあるのです。

たとえば親族から相続した古い物件や、田舎の物件を売りたい方は該当する可能性があるので、参考にしていただけたらと思います。

ケース別に必要な不動産売却費用

  • 測量費
  • 解体費
  • 家財処分費
  • ハウスクリーニング費
  • 譲渡所得税・損益通算

測量費(土地の面積を測る費用)

測量費とは、土地の面積を測って、どこまでが自分の土地かを明確にするために必要な費用です。

マンションの売却の場合には該当しない費用になりますが、戸建て住宅の売却は土地付きの場合がほとんどですよね。

売却価格を決める際には、土地と建物の評価額の総合計で決めます。

そして土地の価格は、土地の面積にその地域の坪単価をかけて計算します。

建物は査定をした上で、土地の価格と建物の査定額の合計を出して売却価格を決めていくので、土地の面積が明確であることはとても重要なのです。

注意が必要なのは、土地の境界線が不明確な場合です。

「古い住宅で、お隣のお家とぴったりひっついていてどこが境界かわからない」

「境界の杭(ピン)が見当たらない」

「フェンスはないけど、お隣さんとの境界線は口頭で決めいていた」

いかがでしょうか?思い当たることはないですか?

土地の境界線が不明確なことで今は問題がないかもしれません。

ですが売却後の所有者さんや、お隣の所有者さんが変わった際にはトラブルの元となりえます。

トラブルの元を事前に回避するために、また適正な売却価格を計算するためにも、境界が不明確な場合には測量が必要です。

測量費は、相場として一般的な土地で50万円~80万円程度。

ただし土地の形状や隣地状況などにより費用は前後します。

たとえば同じ広さの土地の測量でも、平地と急斜面の山林だと、後者のほうが高くなるでしょう。

解体費(建物を解体する費用)

こちらもマンションの売却の場合には該当しない費用になりますが、解体費について解説します。

解体費が必要になるケースは、戸建て住宅の売却で住居部分がとても古くてすぐ住める状態じゃない場合、または更地にしてしまった方が売りやすいと判断した場合などです。

たとえば「新しく家を建てたい」と考えている購入者にとっては、更地の方が土地の状態を確認できますし、すぐに建築計画をたてていけますよね。

ですから古い建物を壊して、更地にしてしまったほうが売れやすい場合もあるのです。

とはいえ、更地にするための解体費用が高くついてしまったらあまり意味がないですよね。

建物の解体費用は、その建物の構造が何でできているかによって大きく異なります。

同じ30坪の広さの住宅を解体する場合の解体費目安

  • 木造:90万~130万円
  • 鉄骨造:100万~140万円
  • RC造(鉄筋コンクリート造):110万~240万円

上記を比べてみてわかるように、比較的壊しやすい木造住宅よりも、固くて壊しにくい鉄骨やコンクリートの建物の方が、費用が高くなるでしょう。

ちなみに最近の不動産購入者の傾向として、あえて古い物件を購入して古民家改修・リノベーション・DIYをして住むなどの選択肢も増えてきています。

建物付きで売却するか、更地にして売却するかは不動産業者と相談して進めていきましょう。

家財処分費(大型家具などを処分する費用)

「今住んでいる家のものは、次の家でもすべて使うから何も処分しない!」と思っていても、新居の間取りによってはサイズが合わないなどの理由で、やむなく処分となるものも出てくるでしょう。

やむなく処分する家財の代表例

家財例 処分理由
ソファー ソファーの大きさが新居の間取りに合わない
ラグ・マット 新居は床暖房だから不要になる
タンス 新居は全室クローゼット付きだから置く場所がない

家具の場合は単に捨てるだけでなく、リサイクルショップに売ったり、友人に譲るなどいろいろな処分方法があり、どのように処分するかによってかかる費用が異なります。

お金はかかるけど楽に処分できる方法や、反対に収入になるけれど手続きが面倒な方法もあるので、都合に合った方法で処分するといいでしょう。

ここでは家財を処分する6つの方法と、それぞれの費用を紹介します。

家財を処分する方法6つ

  • 引越し業者の不用品回収や買取サービスを利用(無料)
  • 不用品回収業者に依頼(有料)
  • リサイクルショップに売る(無料)
  • メルカリやヤフオクなどオークションで売る(有料)
  • 人に無料で譲る(無料)
  • 自治体の粗大ごみ回収を利用する(有料)

引越し業者の不用品回収や買取サービスを利用(無料)

引越し業者によっては、不用品の回収または買取サービスを行っているところもあります。

引越し見積もり時に「これは売れますか?」「引き取ってもらえますか?」など確認してみましょう。

ただし引越し業者での買取の場合、購入から5年以上経過した家電製品は買取できないなど制限されている場合があります。

ちなみに「トレファク引越」なら無料で不用品回収してくれるのでオススメです。

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不用品回収業者に依頼(有料)

不用品回収業者とは、有料で不用品を回収してくれる業者のことです。

インターネットで「不用品 回収」と検索するとさまざまな不用品回収業者がでてきます。

費用は多少かかりますが、家まで直接取りに来てくれるので、楽ですよね。

不用品回収費用の目安を確認するために、不用品回収業者を3社ほど見てみると「2人掛けソファー 5千円~」「4畳半サイズのカーペット 2~3千円」「タンス 5千円~」が相場のようです。

リサイクルショップに売る(無料)

不用品をリサイクルショップに持っていけば、即日で査定してくれて、買い取ってくれます。

大きな家具は持っていくのが大変ですが、出張買取などのサービスをしているリサイクルショップもあるのでこちらを活用しましょう。

また買取はできなくても、無料処分してもらえる場合があるので、1度確認してみてはいかがでしょうか。

メルカリやヤフオクなどオークションで売る(有料)

メルカリやヤフオクといったオークションに自ら出品して、不用品を売る方法もあります。

オークションなら自分で価格を決めて売れますし、売れたら収入になるので、時間に余裕があればチャレンジしてみるのもいいですね。

ただし梱包や発送に手間がかかったり、届いてからの傷や作動不良などのトラブルにつながる可能性もあるので注意が必要です。

料金については、商品が売れた際に販売手数料がかかります。

人に無料で譲る(無料)

知人や友人、兄弟などに使わなくなった家具を無料で譲るのも方法のひとつです。

最近ではジモティーなどの掲示板を使って、引き取ってくれる人を募集する人も多いようです。

ジモティーは手数料や利用料といった料金は一切かからないので、手軽に利用できるでしょう。

自治体の粗大ごみ回収を利用する(有料)

自分が使っていたものを他人が使うことに抵抗がある方や、だいぶ古くなってこれ以上使えない家具を処分したい方は、自治体の粗大ごみ回収を利用しましょう。

粗大ごみの出し方や、処分にかかる費用は自治体によって異なります。

たとえば東京都で2人掛けのソファーを処分する場合、まず処理券を購入します。

2人掛けソファーは1,200円なので、B券300円4枚購入しましょう。処分する品物1点ごとに指定された料金分の処理券を貼り、粗大ごみ受付センターに連絡したら、あとは指定された日に玄関先などに出して回収してもらうという流れです。

手間はかかりますが、比較的安く確実に処分できます。

※大型家電の場合は家電リサイクル法に沿ってリサイクル料金が必要なので注意してください。

ハウスクリーニング費

ハウスクリーニングは、売主の義務ではありません。

ですがキレイな物件と、汚れた物件では、キレイな物件の方を買いたいと思いますよね。

購入希望者さんが内覧にきた際、汚れが目立っていると印象が悪くなる可能性があります。

購入希望者さんはあなたの物件だけでなく、かならず複数の物件を見に行っています。

「あの物件、間取りは良かったし金額も悪くなかったけど、汚かったなあ……」

「なんか他のところも汚れてそうだし、リフォームに結構な費用がかかりそう」

このような理由で不動産が売れないのはもったいないですよね。

今まで住んできたお家への感謝とともに清掃しつつ、水回りなど汚れが頑固な箇所は、部分的にでもハウスクリーニングを検討してみてはいかがでしょうか?

少しでも高く売れる、または早く売れる決め手になるかもしれません。

ハウスクリーニング費用の目安としては、戸建て全体であれば5万円~10万円、水回り(風呂・洗面)のみであれば2万円~3万円ほどです。

※広さや汚れ具合により金額は前後します。

費用削減ポイントとしては、荷物の搬出後(引っ越し後)に行うとハウスクリーニング作業がしやすいので安くなる傾向にありますよ。

不動産売却のためにハウスクリーニングを頼むまででなくとも、できる限り整理整頓しておくことをオススメします!

譲渡所得税・損益通算

あなたが所有する不動産を売却したときに利益が出た場合には、譲渡所得税という名の「所得税」「住民税」を支払う義務が発生します。

あなたがお勤め先でもらう給与にも所得税がかかっていると思いますが、それと同じ仕組みです。(給与から先に源泉徴収されているのでわかりにくいですが……)

譲渡所得税の計算方法

譲渡所得 × 税率 = 譲渡所得税

譲渡所得=売却代金-取得費(購入時価格+購入時費用-減価償却費)-譲渡費用

譲渡所得税は、物件を所有していた期間によって税率が変わります。

譲渡所得税の税率は、物件を所有していた期間が5年以下なら39.63%(短期譲渡所得)、所有期間が5年超なら20.315%(長期譲渡所得)です。

ただし譲渡所得には、税負担を軽減できる特例がいくつかあります。

特例の中でも身近なものとして、居住用(マイホーム)の不動産を譲渡して得た譲渡所得に対し「3,000万円特別控除」というものがあります。

3,000万円の特別控除とは、譲渡所得のうち最高3,000万円までは税金がかからないというものです。

3,000万円特別控除の税額計算式

(譲渡所得 – 3,000万円)× 税率 = 税額

つまり居住用の不動産の売却後、手元に残ったお金が3,000万円を超えなければ、売却による利益があったとしても税金がかからないということです。

「マンション売却で適用できる3つの特別控除」の記事でも、3,000万円の特別控除について詳しく紹介しています。マンション売却向けの記事ではありますが、居住用(マイホーム)の戸建てに関しても共通する内容です。

せっかくなので、さきほどの「なるほど一家」の例で譲渡所得について計算してみましょう!

なるほど一家の不動産売却例

  • 築8年の居住用住宅(マイホーム)
  • 収入金額(売却価格)2,300万円
  • 購入時価格3,600万円(土地1,800万円、建物1,800万円)
  • 購入時費用100万円(土地分50万円、建物分50万円)
  • 売却時費用101.2万円

上記の条件ですと、譲渡所得の計算は以下のとおりになります。

2,300万円-(3,600万円 + 購入費用100万円-建物減価償却費412.9万円)-101.2万円
-1092.3万円

※ 減価償却費=(建物価格1,800万円+建物分購入時費用50万円)×90%×木造建物の減価償却率0.031×経過年数8年

なるほど一家の場合は利益どころか、マイナスが出てしまいました。

売却でマイナスが出た場合は、まず譲渡所得税はかかりません。

さらに次の引越し先で、新しく住宅ローンを組んでマイホーム購入するなら損益通算が適応できるかもしれません。

損益通算とは、ある所得で損失が出たとき、他の所得からその損失を差し引くことです。

損益通算後の所得税のイメージ

損失分を差し引くことで、課税対象となる所得金額が抑えられ税金を少なくできます。

損益通算の特例を適用して確定申告すると、所得税が減額され、所得税の還付金が受けとれます。

不動産売却の費用で見落としがちな注意点

ここまで、不動産売却に必要な費用について解説してきました。

「不動産が売れた!バンザイ!」と早く肩の荷をおろせたらいいのですが、不動産売却の費用に関して見落としがちな注意点がいくつかあります。

再度なるほど一家の例を元に、見落としがちな注意点を確認していきましょう。不動産売却あるあるとしてぜひご確認くださいね。

マスオ

不動産売却の費用に関する注意点は、僕たちなるほど一家を例にして紹介するので、ぼくたちが不動産売却したときの費用をもう一度確認しておきましょう!

なるほど一家の不動産売却例

  • 築8年の居住用住宅(マイホーム)
  • 収入金額(売却価格)2,300万円
  • 購入時価格3,600万円(土地1,800万円、建物1,800万円)
  • 購入時費用100万円(土地分50万円、建物分50万円)
  • 売却時費用101.2万円

ローン残債と同額で売却してはいけない

住宅ローンの残額と同額で不動産売却してしまうと、ローン返済はできますが、その他にかかる費用分が赤字になってしまいます。

なるほど一家の場合は、売却価格2,300万円、ローン残高は1,500万円だったので手元に残る金額は多少ありそうです。

ですがもし、なるほど一家の住宅ローン残高が2,300万あって、売却価格も2,300万だった場合を想定してみましょう。

マスオ

と……とりあえず、住宅ローンの一括返済はできるし……OK!

このように考えがちですが、それはとても危険な考え方です。

なるほど一家の不動産売却に必要な費用の総額は約100万円ですから、この費用分が赤字になってしまいます。

仲介をお願いしている不動産会社の担当者と、今回の不動産売却に必要な費用が「トータルいくらかかるのか」を確認しておくことが必要です。

新居購入時にも仲介手数料がかかる

マスオ

住宅ローンの残債、売却にかかる諸費用、きちんと計算したし売却価格はやっぱり2,400万にしよう!

と考えを変えたなるほど一家ですが、次は新居の諸費用について考えなければなりません。

新居も仲介業者を利用して購入する場合、新居の仲介手数料も必要です。

仮に新居の購入価格が2,500万円だった場合、仲介手数料はいくらになるでしょうか。

2,500万円×3%+6万+税=891,000円!

新居の仲介手数料はおよそ90万円かかります。

その他、登記に関する諸費用もかかってくるので注意が必要です。

また、参考までに賃貸物件に住む場合は、敷金・礼金・1~2ヶ月分の賃料と、仲介業者への仲介手数料を準備しなければなりません。

仮に家賃10万円を想定し、敷金10万円、礼金10万円、家賃2ヶ月分前払い、仲介手数料が仮に家賃の50%だった場合、少なくとも45万円かかります。

引越し先での生活費用が足りなくなる

マスオ

新居の仲介手数料も考えなきゃな。よし、じゃあやっぱり売却価格は2,500万円にする!

早まらないでください。まだ注意したいポイントがあります。

家具家電については、とりあえず今使っているものをそのまま使おうと思っていても、「今使っているカーテンだと新居の窓サイズに合わない!」「新居は照明器具がついていないから購入しないといけない!」といったように、何かと購入するものが出てきます。

新居でのインテリア費用はどのくらい用意すべきか特段目安はありませんが、たとえばベランダに面した掃き出し窓(幅150×丈200cm)につけるカーテンは、通販サイトなどで購入できる既製品だと1万円前後です。

リビング用のシーリングライトだと1万円~2万円くらいが妥当でしょうか。(こだわる場合はもう少しかかりそうです)

3LDKの戸建てで、各部屋に窓が2箇所、照明を1基設置する場合、カーテンが8箇所に照明が4基……ざっくり計算しても10万円~15万円くらい必要そうです。

新しいお住まいでも、楽しく快適な生活を送るために、多少は新居のインテリア費用を確保しておいたほうがよいかもしれません。

仮住まいが必要な場合は引越し費用が2倍かかる

売却する物件から新居へそのまま引っ越しできれば、引っ越し回数は1回。

ですがもしも新居の完成が2ヶ月後で、それよりも売却物件の引き渡し時期が早い、なんてことがあった場合は仮住まいが必要になりますよね。

その場合、引っ越し回数は2回…つまり引越し費用が2倍かかります。

不動産売却時に仮住まいが必要な場合

ご家族での引っ越しの場合、最低でも10万円はかかるので、引っ越しが2回だと20万円になります!

さらに仮住まいの賃料も考えなければいけません。

仮住まいの賃料については、2ヶ月の仮住まいでもおおよそ45万円が必要になってきます。

できることなら引っ越しを2回することは避けたいところですが、やむを得ないこともあるでしょう。

物件の引き渡し時期、お引越し時期もきちんと計画をたてておくことが大切ですね。

手付解除(契約解除)すると手付け金の2倍の費用がかかる

ここまで不動産売却費用について見落としがちな注意点についてお伝えしました。

続いて手付解除について解説します。

売買契約を済ませたあと、「もっと高値で買いたい」という人が出てきたら、あなたならどうしますか?

提示された値段によっては、契約を解除してでも、高く買ってくれる人に売りたいと思うかもしれませんね。

ですが、不動産売買において契約を解除(手付解除)することは簡単ではありません。

なるほど一家を例に、手付解除すると何が起こりうるのか見てみましょう。

なるほど一家の物件を、幸運にも「2,500万で買いたい!」という購入希望者が見つかりました。

なるほど一家はとても喜んで、売買契約も早々と済ませ、購入希望者さんから手付金として100万円受け取ります。

そんなときに会社の同僚が、なるほど一家の家を買いたいと声をかけてきました。

困ったアナゴ

俺もそろそろ家が欲しくて探しているんだけど、なかなかいいのが見つからなくて…


マスオ

うち、築8年の2階建て3LDK、2,500万で売ったよ


アナゴ

え、そんなの先に教えてよ!俺なら2,700万だしても買ったよ


マスオ

え、2,700万円?じゃあやっぱり同僚くんに買ってもらいたい!

すでに売買契約を済ませていますが、同僚に鞍替えする事はできるのでしょうか?

もし契約後に売主から取引を解除する場合、手付け金100万円を購入希望者に返し、さらに同等の金額を支払う必要があります。

つまり手付金の2倍=200万円を支払うことになるのです!

さらに、場合によっては仲介会社へ仲介手数料の一部を支払う可能性もでてきます。

たとえ同僚に2,700万で売れても、手付金100万×2倍の支払いを考えると2,500万円で売れていることと同じです。

簡単に「やっぱりやめた」と撤回できないことを踏まえ、売買契約は慎重に行いましょう。

不動産売却時に固定資産税の精算が必要

最後に固定資産税について解説します。

土地と建物にかかる固定資産税は、その不動産を1月1日時点で所有している人に課される税金です。

そして固定資産税の納税額は、4月1日時点の固定資産税の評価額にもとづいて決定されます。

年度(4/1~3/31)途中で不動産を売却しても、納税義務者は変更されません。

不動産を売却して所有者が変わっているのに、固定資産税だけ払わなければいけないのはなんだかモヤモヤしますよね。

この問題を合理的解決するために、不動産売買の慣習として固定資産税の精算をします。

どんな計算になるか、図を見てみましょう。

不動産固定資産税

精算の仕方は、引き渡し前日までの分を売主、引渡し日からの分を買主として日割り計算をすることが多いです。 

引き渡しの日に、買主は売主へ5/1から翌3/31までの固定資産税分を現金で渡します。

そして売主は、固定資産税の納付書に従って必ず納税する必要があります。

【まとめ】不動産売却に必要な費用は事前にしっかり計算しておこう!

不動産売却の費用は一言でいうと仲介手数料が大部分を締めます。

ですが今までお伝えしてきたように、個別の状況により必要な費用が別にでてきたり、考えることも多岐にわたります。

ですから不動産売却をする際は、事前に必要な費用をしっかりと計算しておきましょう。

不動産売却の1歩は、後になって売却費用の捻出で困らないように事前に見積もりできるものを済ませ、心づもりをすることかもしれません。

仲介手数料やその他の費用は、あなたの物件の売却価格によって大きく変わるので、あなたの物件がいくらで売れるのか確かめる事から始めましょう。

売却価格を知るなら、NTTデータの不動産サイトHOME4Uを使った一括査定が便利です。

あなたの不動産売却が安心して納得の行く取引になりますように応援しています!