マンションの買い手が見つかったら、いよいよ売買契約を結びます。
売り主であるあなたは、売買契約に向けて何をすべきなのでしょうか?
「売買契約日の流れは?」
「売買契約日までに準備しておくことは?」
この記事では、マンションの売買契約日の流れと、売り主が売買契約日までに準備しておくべきことをご紹介します。
買い手が見つかれば、マンション売却もいよいよ大詰め。
マンション売却がスムーズに終わるように、最後まできちんと手続きを進めましょう。
マンション売買契約日までに売り主が準備すべきこと3つ
マンションの買い手が見つかり売買契約の日が決まったら、契約の手続きがスムーズに進むよう準備を始めましょう。
準備しておくことは、3つあります。
- 売買契約日に必要な書類の準備
- 売買契約日に必要なお金の準備
- 重要事項説明書の内容を確認する
1. 売買契約日に必要な書類の準備
マンションの売買契約日までに以下の書類を揃えておきましょう。
不備があるとスムーズに契約が進まず、購入者にも迷惑がかかってしまいます。
申請して取り寄せるものあるので、余裕を持って準備をはじめましょう。
- 実印・印鑑証明書
- 住民票(登記上の住所と現住所が異なる場合のみ必要)
- 登記事項証明書
- 登記識別情報(登記済権利証)
- 購入時の売買契約書・重要事項説明書
- マンションの管理規約・使用細則
- マンションのパンフレット、付帯設備の取扱説明書
- 固定資産税納税通知書・固定資産公課証明書
詳しくは「マンション売却の必要書類をチェック!」の記事を参照してください。
2. 売買契約日に必要なお金の準備
マンションの売買契約日に売り主が支払わなければならないお金は、「収入印紙代」と「仲介手数料の半金」の2つです。
収入印紙代
マンションの売買契約書に貼る収入印紙の代金が必要です。
印紙税の額はマンションの売却価格によって異なりますので、以下の表を参考にしてください。
マンションの売却価格 | 印紙税額 |
---|---|
500万円超え1,000万円以下 | 5千円 |
1,000万円超え5,000万円以下 | 1万円 |
5,000万円超え1億円以下 | 3万円 |
1億円超え5億円以下 | 6万円 |
仲介手数料の半金
マンション売却の仲介を依頼した不動産業者へ支払う仲介手数料は、売買契約時に半金、決済時に残りの半金を支払うことが一般的です。
売買契約時に仲介手数料の半金を支払うという契約になっているか、決済時に一括で払う契約になっているか確認して、準備しておきましょう。
仲介手数料の計算式
- 消費税8%の場合
売買代金×3.24%+6万4,800円 - 消費税10%の場合
売買代金×3.3%+6万6,000円
下に、マンションの売却価格別仲介手数料の早見表を載せていますので、お役立てください。
マンションの売却代金 | 仲介手数料の上限額 | |
---|---|---|
消費税8% | 消費税10% | |
600万円 | 25万9,200円 | 26万4,000円 |
800万円 | 32万4,000円 | 33万円 |
1000万円 | 38万8,800円 | 39万6,000円 |
1500万円 | 55万800円 | 56万1,000円 |
1600万円 | 58万3,200円 | 59万4,000円 |
1700万円 | 61万5,600円 | 62万7,000円 |
1800万円 | 64万8,000円 | 66万円 |
1900万円 | 68万400円 | 69万3,000円 |
2000万円 | 71万2,800円 | 72万6,000円 |
2500万円 | 87万4,800円 | 89万1,000円 |
3000万円 | 103万6,800円 | 105万6,000円 |
3500万円 | 119万8,800円 | 122万1,000円 |
4000万円 | 136万800円 | 138万6,000円 |
4500万円 | 152万2,800円 | 155万1,000円 |
5000万円 | 168万4,800円 | 171万6,000円 |
仲介手数料の額は、法律で上限額が定められており、この上限額を超えなければ不動産業者が自由に設定することができますが、ほとんどの不動産業者は上限額を仲介手数料としているようです。
3. 重要事項説明書の内容を確認する
マンションの売買契約日が決まったら、事前に重要事項説明書を不動産業者から入手して、内容を確認しておきましょう。
重要事項説明書の内容は、売買契約の前に、宅地建物取引士が重要事項説明書を示しながら買い主に口頭で説明することが義務づけられています。
重要事項説明書に記載されている内容は「物件に関すること」と「取引に関すること」で、瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)や手付解除に関することなども含まれています。
そのため、事前に売り主が重要事項説明書の内容を確認せずに契約し、後に間違いや漏れがあることがわかった場合、売り主が正しい情報を提供しなかったということになり、買い主との間でトラブルになる可能性があるのです。
買い主と一緒に重要事項説明を聞く必要はありませんが、事前のチェックはしっかりとしておきましょう。
マンション売買契約当日の流れ
次に、マンションの売買契約当日の流れを見ていきましょう。
マンションの売買契約は、売買の仲介を行った不動産会社の事務所で行われることがほとんどです。
1. 売り主・買い主挨拶
買い主は売り主より1時間ほど前に到着し、購入するマンションの重要事項説明書に沿って宅地建物取引士から重要事項の説明を受けています。
売り主は同席する必要はありませんが、重要事項説明書の内容は事前にきちんと確認しておきましょう。
買い主への重要事項の説明が終わったら、売り主と買い主が対面します。
契約の場には、売り主、買い主のほかに売買を仲介した不動産業者が同席します。
2. 売買契約書の内容確認
不動産業者より売り主・買い主の両方に売買契約書の内容について説明があります。
契約書は前もって不動産業者から受け取っておいてよく読んでおくようにしましょう。
契約書には、売買される物件の情報、売却代金の額や支払い日、手付解除、瑕疵担保責任に関する事項や、マンションの物件状況や付帯設備一覧など、売買契約に関する全ての取り決め事項が記されています。
マンションの付帯設備については、エアコンや照明など、残していくものと引き渡しまでに撤去するものについて買い主との間で話し合って決めます。
3. 売買契約書に記名・捺印
売買契約書は買い主に1通、売り主に1通、同じ内容のものをそれぞれ作成します。
内容を確認したら、記名・捺印し、売り主は売り主用の契約書に、買い主は買い主用の契約書にそれぞれ収入印紙を貼ります。
通常、収入印紙は不動産業者が用意していますので、自分で用意する必要はありません。
立て替えてもらった印紙代を後で不動産業者に支払いましょう。
4. 手付金の授受
売買契約時には、マンションの売却価格の10%ほどの金額を買い主が売り主に手付金として支払います。
手付金を受け取ったら、必ずその場で数えるようにしましょう。
大金なので数えるのに時間がかかるかもしれませんが「待たせると相手に悪い」「目の前で数えるなんて失礼かも」といったように遠慮をする必要はありません。
後々トラブルになるのを避けるためにも、買い主や不動産業者の立ち会いのもと、きちんと数えて金額を確認することが大切です。
現金を確認したら、領収証を作成して買い主に渡します。
手付金の意味
不動産の売買では、買い主が手付金を支払い売り主が受け取ることで、売買契約の成立の証明と、解約手付の2つの意味を持つことがほとんどです。
解約手付とは、もし売買契約締結後にどちらかが契約を解除しなければならなくなった場合、買い主側は手付金を放棄することで、売り主側は手付金の倍額を支払うことで契約を解除することができるというものです。
手付金がどのような意味を持つかについては、売り主と買い主双方の合意で取り決め、契約書に明記されます。
手付金は、契約が解除されることなく決済に至れば、売却代金の一部とされるのが一般的です。
5. 決済に向けて今後の流れの確認
売買契約が終われば、話し合いの上、売り主、買い主の都合の合う日を選び、決済の日にちを決めます。
通常、決済日は売買契約日から1ヶ月~1ヶ月半後に設定されることが多いです。
これは買い主側も売主側も、双方が決済に向けて準備をする期間が必要だから。
買い主側は、ローンの審査に時間がかかることがあります。
一方売り主は、決済後すぐにマンションを引き渡すことになるため、引っ越しの手配や準備が必要です。
それぞれの事情を考慮して、だいたい1ヶ月後に設定されるというわけです。
また、住宅ローンが残っていて、売却代金で返済する場合は、決済の日にちが決まれば、すみやかに銀行に連絡を入れるようにしましょう。
6. 仲介手数料の支払い(半金)
買い主との売買契約が終われば、仲介を依頼している不動産業者に仲介手数料の半金を支払います。
仲介手数料は一般的に売買契約の際に半金、決済の際に半金支払うという契約になっていることが多いですが、売買契約の際に全額支払うという契約ならば、このとき支払う必要はありません。
【まとめ】マンション売買契約日の当日の流れを把握して事前準備を入念に
マンションの売買は、大きなお金が動く取引でもあり、売り主にとっても買い主にとっても一生に一度あるかないかの人生の一大イベントです。
お互い気持ちよく取引ができるよう、手続きがスムーズに進むようにきちんと準備して臨みたいものですね。
契約の日が決まったら、必要な書類を確認し、当日の流れを頭に入れ、直前になって慌てることのないように準備しておきましょう。
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