マイホームを買うとき、数十年の住宅ローンを組んで購入する人がほとんどでしょう。

このとき、「将来支払えなくなるかもしれない」とは誰も思っていませんよね。

しかし、リストラに合い失業して収入がなくなった、病気で働けず収入が減ったなど、さまざまな理由で住宅ローンが払えなくなることは、実は誰の身にも起こりうることなのです。

「病気で仕事ができなくなり住宅ローンが払えない!どうしたらいいの?」

「教育費が増えて住宅ローンの支払いがきつい」

「リストラで収入がなくなり住宅ローンを払い続けることができそうもない。もう自己破産するしかないの?」

「転職して収入が減り、住宅ローンが払えない。でも、家を手放したくない!」

住宅ローンの支払いがきつい場合に大切なことは、できるだけ早くあなたの状況に合った対策を取ること。

住宅ローンが払えなくなったときの対策方法は7つあります。

  1. マイホームを売却して安い賃貸に住む
  2. 銀行に住宅ローンの金利引き下げ交渉をする
  3. 住宅ローンの借り換えを考える
  4. 住宅ローンのリスケジュールの相談をする
  5. マイホームを任意売却する
  6. 自己破産する
  7. 個人再生をする

この記事では、どの状況でどのような対策をとればよいのかを詳しく解説します。

住宅ローンが払えない!滞納したらどうなるの?

住宅ローンを滞納し、何の対策も取らずにいると、あなたの家は裁判所によって差し押さえられて競売にかけられ、1年ほどで強制退去させられることになります。

さらに、競売の売却代金でローン残債が回収できなければ、あなたは厳しく取り立てられ、支払えないと給料を差し押さえられます。

そうして支払いに追われて生活もままならなくなった結果、自己破産するしかなくなるかもしれません。

住宅ローンを滞納し始めてから強制退去までの約1年は、放っておくと、あなたの意思とは関係なく以下のように手続きが進んでいきます。

  1. 滞納2ヶ月
    催告書や督促状が送られてくる

    金融機関から電話や通知が来る。

    滞納が2ヶ月以上になると、督促状や来店を要求される。

  2. 滞納3ヶ月
    個人信用情報へ事故記録として掲載される(ブラックリストに載る)

    催告書や督促状が来ても支払わないと、3ヶ月くらいで個人信用情報に金融事故として掲載される。

  3. 滞納6ヶ月
    ローンの一括払いを求められる

    期限の利益の喪失という通知が届き、ローンを分割で支払う権利がなくなる。

  4. 滞納7ヶ月
    保証会社が代わりにローンの返済をする

    保証会社から「代位弁済通知」が届く。

    代位弁済とは、保証会社が代わりに一括で返済すること。

  5. 滞納9ヶ月
    保証会社が裁判所に競売を申し立てる

    担保不動産競売開始決定通知が届く。

    担保不動産競売開始決定通知とは、保証会社が借金を現金回収するために裁判所に競売を申し立て、裁判所がそれを受理したことを知らせる通知。

  6. 滞納10~11ヶ月
    裁判所の執行官が現地調査に来る

    家の鍵を開けるなど協力しない場合は、法律に基づいて、裁判所の権限で強制的に自宅に入って写真を撮られたりする。

  7. 滞納13~16ヶ月
    競売入札開始の連絡が来る

    競売の入札開始から終了までの期間と入札の開札日が書かれている「競売の期間入札通知書」が送られてくる。

  8. 競売が完了

    開札日に最も高額な入札者である「最高買受申出人」によって落札される。

  9. 強制立ち退き

    家から出ていかなければならない。応じない場合は、強制執行手続きを申し立てられ、執行官により強制的に立ち退かされる。

このような事態を防ぐためには、住宅ローンを滞納してしまう前に、早めに行動を起こすことが大切です。

住宅ローンの支払いがきついと感じたら、支払えなくなる前に対策をとりましょう。

早ければ早いほど選択肢が増え、状況によっては家を手放さずに済むかもしれません。

住宅ローンが支払えなくなる前にするべき対策

「住宅ローンをまだ滞納していないけれど、支払いがきつく、近い将来滞納してしまいそうだ」という人は、状況に合わせて以下のことを検討してみましょう。

  • マイホームを売却して安い賃貸に住む

    マイホームがローン残債より高く売れる人

  • 住宅ローンの金利引き下げ交渉をする

    収入は変わらないが出費が増えて住宅ローンの支払いがきつい人

  • 住宅ローンのリスケジュールの相談をする

    収入が減って、住宅ローンの支払いがきつい人

マイホームを売却して安い賃貸に住む

あなたのマイホームが築浅物件または人気エリアにある物件なら、ローン残債よりも高い価格で売却できるかもしれません。

マイホームが住宅ローン残債より高く売れればローンが完済できるので、今月々支払っている住宅ローンの額よりも安い賃貸に移ればよいのです。

ただ、この場合注意しなければならないのは、あなたは住宅ローンの返済が苦しくて売却を検討しているのですから、ゆっくり時間をかけて売却している場合ではないということです。

売れるのを待っている間に住宅ローンの支払いが滞り、競売にかけられることになってしまったという事態は絶対に避けなければなりません。

なので、できるだけ早く売却活動を始めましょう!

まずあなたの物件がいくらくらいで売れるのか、すぐに売れる物件かどうかをできるだけ早く正確に把握する必要があります。

そんなときは、チラシやネットで相場額を調べるのではなく、不動産業者に査定を依頼するのがよいでしょう。

査定は複数社に依頼するようにしましょう。

そんなときに便利なのが一括査定サイトのHOME4Uイエウールです。

査定額が出たら、売却代金でローン残債や売却の諸費用がまかなえるか計算してみてください。

それでローンが完済できるのなら、思い切って売却することを検討してみましょう。

(※マンションの場合は「ローン返済中のマンションを売る方法」を参考にしてください。)

住宅ローンの金利引き下げ交渉をする

住宅ローンの金利を今より下げるには、以下の2つの方法があります。

  • 今借りている銀行に交渉して住宅ローンの金利を下げてもらう
  • 他行で今より金利の安い住宅ローンに借り換える

今借りている銀行に交渉して住宅ローンの金利を下げてもらう

「収入が減ったわけではないが子供の教育費などにお金がかかり月々の住宅ローンの支払いがきつい」という人は、銀行に住宅ローンの金利を引き下げる交渉をしましょう。

住宅ローンでは何千万単位の借り入れになることが多いので、0.1%でも金利が下がれば、総支払額が何十万単位で変わってきます。

なので、月々の支払いも、引き下げ率によっては数万円単位で下がることもあるので、交渉してみる価値は十分にあります。

失業や病気で収入が減った、過去に住宅ローンを滞納したなどのマイナス条件がなければ、金利引き下げの審査にも通りやすいでしょう。

ただし、金利引き下げ交渉をするには、住宅ローンを組んだときよりも収入が減っていないことが重要です。

以前より収入が減っているということは、以前より評価が下がることになるので、銀行が今よりさらに金利を優遇してくれることは期待できません。

収入が減ったという人は、リスケジュールの相談をするなど、他の方法をおすすめします。

金利引き下げ交渉をスムーズに行う方法

交渉をスムーズに進めるために、先に他行で借り換え見積もりを出してもらい、それを持って今借りている銀行へ金利引き下げ交渉に行くのがよいでしょう。

他行の借り換え見積書を提示して、「A銀行はこの金利なので借り換えを考えている。もし貴行がこれ以上に下げてくれるのなら借り換えはしない」というふうに交渉すれば、銀行はお客を失いたくないので、できる限りあなたの要望に答えようとしてくれるはずです。

今借りている銀行で金利を下げてもらうことができれば、他行で借り換える場合のように新たにローンの諸費用を何十万と支払う必要がないので、メリットが大きいですね。

他行で今より金利の安い住宅ローンに借り換える

今借りている銀行で思ったように金利を下げてもらえない場合は、他行の今より金利の安い住宅ローンに借り換えをするという手もあります。

しかし、借り換えは、新しく住宅ローンを組むことになるので、新たに保証料などの諸費用が何十万とかかります。

なので、借り換えるローンが今より低金利でも、諸費用分を引いてみると結局今と同じだったということにもなりかねません。

こういったことにならないよう、下がった金利と諸費用を比較して、本当に得になるのかよく検討してから借り換えを決めるようにしましょう。

住宅ローンのリスケジュールの相談をする

リスケジュールとは、住宅ローンの返済条件の見直しをして、一時的に資金繰りを楽にすることです。

病気で休職して収入が減った場合など、一時的に支払いがきつくなったが今後また回復する見込みがあるという場合にメリットがあります。

リスケジュールで見直しができる返済条件は次の2点です。

  • 返済期間の延長

    返済期間を延長することで毎月の返済額を減らすことができ、月々の支払いを楽にします。
    完済年齢は75歳までと定められている銀行が多く、完済年齢が75歳を超えてしまう場合は延長は認められません。

  • 一時的な返済猶予

    返済猶予といっても、一時的に返済を止めるということではありません。
    半年~1年などの定められた期間、金利のみを支払い元本の返済をしないか、支払額を大幅に減額してもらいます。

金融機関は、2009年の中小企業金融円滑化法案(金融庁)により、住宅ローンの返済猶予の相談にできるだけ対応するという姿勢を2013年の法廃止後も維持しています(2009年制定 2013年廃止)。

そのため、リスケジュールの相談には柔軟に対応してくれることが多いようなので、積極的に相談してみましょう。

リスケジュールの注意点

ここで勘違いしてはいけないのは、リスケジュールは、住宅ローンの減額や免除ではなく一時的な返済猶予の制度だということです。

つまり、リスケジュール期間が終われば、返済期間を延長した場合はその分の利息を、一時的な返済猶予の場合は猶予してもらっていた分を、後からプラスして支払わなければなりません。

したがって、リスケジュールが認められるのは、今は苦しいが猶予期間終了後には収入が回復して再びきちんと返済できるという保証がある人です。

今後も収入が回復する見込みがなければ、銀行はリスケジュールに応じてくれない可能性が高いでしょう。

また、リスケジュールをすると、今までの優遇金利が受けられなくなるということも覚えておかなくてはなりません。

住宅ローンを滞納していて今後も支払えない人がするべき対策

住宅ローンをすでに滞納してしまっていて、今後も返済できそうにないという人は任意売却を考えましょう。

しかし、もし住宅ローン以外にも多額の借金があり返済のめどが立たないのであれば、自己破産を考えたほうがよいかもしれません。

任意売却

この段階で、銀行に住宅ローンのリスケジュールの相談に行くこともできますが、すでに滞納しているため、審査に通らず認められない可能性が高いでしょう。

任意売却とは、住宅ローンを払えなくなり滞納している人が、競売にかけられる前に自分の意思でマイホームを売却する方法です。

ただし、任意売却は、競売の開札日前日までに完了しなければならず、それまでに売却できなければ、競売で売られてしまうことになります。

なので、住宅ローンをすでに滞納しているという人は、出来るだけ早く任意売却の手続きに入ることをおすすめします。

任意売却の手続きは、金融機関との交渉など専門的な知識が必要になるため、専門の不動産業者に依頼して行うのが一般的です。

任意売却のメリット

任意売却することのメリットは、競売よりもいい条件で売却でき、あらゆる面で競売よりも融通がきくという点です。

競売では、市場価格よりもかなり安く売却され(市場価格の50~60%)、残った残債の取り立ても非常に厳しい上に、裁判所が決めた期日までに強制的に退去させられるなど、あなたの意思とは関係なく、期日が来たらどんどん進められていきます。

一方、任意売却では、市場価格とほぼ同じ価格で売却できる上、残った残債も金融機関との交渉で無理のない範囲で返していくことが可能です。

そのほか、引き渡しの時期も相談で決めることができる、交渉次第では残債も減額してもらえる、引っ越し代も売却代金の中から捻出できるなど、さまざまな面で競売よりも融通がききます。

任意売却の注意点

任意売却は、住宅ローンを払えなくなった人にとって非常にメリットのある売却方法ですが、競売よりも自由な分、自分で決めなければならないことが多く、債権者との交渉も必要になります。

また、競売のように期日が来たら勝手に進んでいくというものではないので、自分で計画的に進めていかなければ、失敗に終わってしまう可能性もあるのです。

債権者との交渉は専門の不動産業者に依頼すればやってくれますが、依頼する不動産業者が悪質な場合、任せきりにしていると、全く交渉が進んでいなかったということもあるようです。

そのようなことにならないためにも、依頼する業者は慎重に選ぶことが大切です。

そのほか、以下のようなことにも注意しましょう。

  • 全ての債権者の同意を得なければ任意売却はできない
  • 競売による開札日前日までに任意売却を完了すること
  • 住宅ローンを滞納した時点でブラックリストに載るため、5、6年は新たなローンが組めない

住宅ローン以外にも借金がある人は自己破産

借金も住宅ローンも今後返済できる見通しがなく、日常生活が成り立たないという人は自己破産を考えたほうがよいかもしれません。

自己破産のメリットは、裁判所から自己破産の許可を受けると、全ての借金の支払いが免責され、債権者からの取り立てがなくなるという点です。

しかし、借金の免責を受けられるかわりに、一定の財産以外の財産は全て手放さなければならないため、住宅も手放すことになります。

したがって、家を残すかどうかよりも、とにかく借金に追われる生活を立て直したいという人は自己破産を考えましょう。

自己破産は借金の理由がギャンブルや浪費の場合、免責されないことがあります。

家を手放したくない人は個人再生の住宅ローン特則

住宅ローンを滞納してる・していない、住宅ローン以外に借金がある・ないにかかわらず、返済に困っているがとにかく家を手放したくないという人は、個人再生を検討しましょう。

個人再生の住宅ローン特則に向いているのは以下のような人です。

  • 住宅ローンの他にも多額の借金があるが、借金が減れば住宅ローンは払える
  • 住宅ローン以外に借金はないが、住宅ローンを滞納して保証会社による代位弁済が行われてしまった
  • 住宅ローンの支払いがきついが、銀行がリスケジュールの相談に応じてくれない

個人再生とは?

個人再生手続きは、借金地獄に陥っている人を救済する制度で、裁判所に申し立て認可されれば、借金を5分の1に減額することができます。

自己破産との違いは、自己破産は借金が免責されるかわりにほとんどの財産を失いますが、個人再生では財産は残せるが減額された借金の返済を続けるという点です。

また、住宅ローンを抱えている人には、マイホームを残して住宅ローンと借金を返していける住宅ローン特則の制度があります。

個人再生の住宅ローン特則が認可されるには、減額された借金の返済と住宅ローンの返済を続けていくだけの収入があることが条件となります。

個人再生の住宅ローン特則とは?

個人再生の住宅ローン特則とは、住宅ローンは減額することなくそのまま残し今までどおり支払いを続け、マイホームを残すことができるというものです。

これは、住宅ローンのほかに借金があってもなくても申請することができます。

住宅ローンのほかに借金がある場合は減額された借金と住宅ローンの返済を、ない場合は住宅ローンの返済を続けていくことになります。

住宅ローンの他に借金がない人の住宅ローン特則のメリット

住宅ローンのほかに借金がない場合にこの制度を申請してメリットがあるのは、以下のような場合です。

  • 銀行が住宅ローンのリスケジュールに応じてくれない
  • 住宅ローンを滞納してしまい、期限の利益を喪失してしまった
  • 保証会社による代位弁済が行われてしまった

住宅ローン滞納によりすでに保証会社が代位弁済をしている、競売の申し立てがなされている場合でも、個人再生手続開始の申し立てが裁判所により確定すれば、すべて代位弁済前の状態まで戻すことができるので、再び月々の住宅ローンの返済を行うことができます。

ただし、この場合は、保証会社による代位弁済から6ヶ月以内に申し立てることが条件となります。

債権者の同意がなくても住宅ローンのリスケジュールが可能

住宅ローンの支払いがきついのに、銀行が住宅ローンのリスケジュールの相談に応じてくれないという場合でも、住宅ローン特則により返済方法をリスケジュールすることができます。

個人再生の住宅ローン特則では、債権者の同意がなくてもリスケジュールができると定められているため、銀行にリスケジュールを拒否する権利がないのです。

個人再生によってリスケジュールできる内容は次のとおりです。

  • 期限の利益を回復

    滞納により分割返済の権利を失った場合でも、再び住宅ローンの分割返済の権利を取り戻せる

  • 返済期間の延長

    返済期間を最大10年延長できる(完済時の年齢が70歳以下であること)

  • 元本猶予

    個人再生期間中、利息のみを支払い元本返済を猶予してもらえる

個人再生には返済していけるだけの収入と返済計画が必要

個人再生は自己破産とは違い、減額されたとはいえ借金の返済と住宅ローン返済を継続しなければなりません。

個人再生が認められるには、それらを返済していけるだけの収入があることが条件です。

そのため、再生計画案や返済計画表など多くの書類を提出しなければならず、返済計画に基づいて返済していけるかどうかの審査が非常に厳しく行われます。

したがって、書類の作成や準備も複雑で、手続き開始から認可されるまで6ヶ月程度の時間がかかります。

住宅ローンが払えないときの7つの対策まとめ

住宅ローンを支払えなくなっても何の行動も起こさなければ、そこから1年ほどで競売が完了し、あなたは家を失うことになります。

最悪の場合、財産全てを失うことにもなります。

マイホームや家族の生活を守るためと、消費者金融やカードローンから借り入れをしても、それは結果として家族を崩壊させることにしかなりません。

支払いがきついなら、そういった目の前の対策に走らず、住宅ローンを滞納する前に適切な手を打つことを考えましょう。

そうすることで選択肢が広がり、マイホームを残せる可能性もあるのです。

あなたのマイホームや財産、家族を守るためにも、住宅ローンの支払いがきついと感じたら一刻も早く対策をとることオススメします。

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